カビ退治

 お腹が大きくなってからしばらく夫ちゃんと別々に寝ていたのだが、なんとなく気分が乗ったので、「一緒に寝る?」と昨夜誘ってみた。が、ちっとも落ち着いて寝れない。というわけで、朝方ごそごそ一人で起きだして、お布団を敷き一人で寝ることにした。あー、快適♪ お腹に腕が落ちてくるんじゃないか、足がかぶさってくるんじゃないかと思うと、安心して寝れないよぅ〜。

 起きれば、雨ざあざあ。ホントはカーテンを買いにいきたかったのだけど、夫ちゃんに「疲れてるからヤダ」と言われてしまった。とほ。一人で買いに行ってもいいんだけどさぁー、何かと趣味にうるさいので、ふたりで行ったほうがあとあと楽ちんなんだけどな。

 朝ごはんを食べて、ごろごろ。

 私が本を読んだりしてたら、どうやらお掃除モードになったらしく、「お風呂のカビを退治する!」と言って、お掃除を始めた。こういうときは一切茶々を入れないのに限るので、本人が納得して「終わった!」と言うまでほっとくに限る。
 ほっとくこと約1時間半。お風呂と洗面所が白くてピカピカになった。

 「カビ屋敷」と言われた我が家なのだけど、夫ちゃんと一緒に住むようになってから、あちこちがキレイになったなあ、と思う。

 私はカビが嫌いではない方なので(というか、どれがカビだか分からんかった)
気にもとめず「カビだって一生懸命生きてるんだから、共生すればいいじゃん」と、♪僕らはみんな生きている〜…♪と何度も歌ってみせたのだが、夫ちゃんはどーしてもカビセンサーが働いてしまうらしく、いつの間にか、家中のすべてのカビについて夫ちゃんが担当するようになった。
 そんなわけで、結婚してはじめて、こんなにたくさんカビさんがいたことを知った私なのだった。

 夜もごはんを食べたら、今度は台所のコンロがピカピカになった。

 どうやら「自分の居心地をよくしたかったら、関わることだ」というのが、夫ちゃんの考え方らしく、お料理も、洗濯も、家計も、お掃除も首を突っ込んでくる。私は大歓迎♪なのだが、この間、本人に聞いたところ、ホンネは、あたしに天下をとられたくないらしい。天下ほしいなら、あげるのになあ、ホント、おもしろいわぁー、このひと。

 「お風呂のカビ退治をしたら、カルキ臭くなって、頭が痛い」としばらく言っていたが、とにもかくにも、キレイになってよかったよかった、わーい! 
 明日からまた快適に暮らせそうだ。