ベビーな私とお腹のベビちゃん
晴れたので、夫ちゃんと私の実家へ行くことになった。
産後お世話になるんだから、私の父に対して仁義をきりたいと夫ちゃんが何とも古めかしいことを言ったので、私は別に行かなくてもよかったんだけど、せっかくなので帰郷することにした。
浅草で母の好きなあんみつを買い、両毛号に揺られて約1時間半。やっぱり群馬は寒かった。
実家に着いて、実家のネット接続の設定をしているところで(産後私が使用するため)、父に「おーい」と呼ばれた。
どうやら夫ちゃんがやって来るというので、『浅間山』というにごり酒やら鯨刺(クジラのお刺身)やらを用意していたらしい。
午後6時、みんなで乾杯して、酒盛りとなった。
なんだかいつもどおり、父の独演会状態になっていたけど、けっきょくは 、毎度おなじみな内容で、「いかに娘のことが可愛くてしょーがないか」ってことを夫ちゃんに向かってとくとくと語っていたような気がする。でもまあ、娘の父親になる夫ちゃんにとっては、ちょびっとくらいはためになる話だったんではないかい?
酒盛りが終了して、父が寝入ったころ、夫ちゃんとふたりで私の幼いころをアルバムを見ることにした。誕生したとき、いったいどんなだったのか見てみたいと言われたからだ。
アルバムの最初の頁をめくると、「3400グラム。2月26日の予定日だったが、遅れに遅れ、帝王切開にて3月23日に産まれる」とある。そういえば、「あんたはお腹の中が大好きだったみたいでねぇ…」と母に言われたことがあるなあ。
それから、いよいよ、誕生の写真。
一瞬、うげぇっ!と思った。この顔、ヤバいよ、ブタ子だぁ。
と思ったら、隣りで夫ちゃんが声を殺して、うっぷぷぷと笑ってた。
「ね、あたしがこれじゃあ、あたしたちの子も期待薄かなあ?」と、言われるまえに言ってみたら、夫ちゃんも「うっっ」と息を詰まらせていた。
アルバムを次々に見て行った末、私が子どもらしい顔つきになったのは、6か月くらいなことがわかった。
我が子はどうなるかあ。
おーい、せめて私よりいい顔で産まれてくるんだよぉー。