10年勤続、おめでとう♪

 勤続10周年ということで、会社の祝賀パーティーがあるとのことで、夫ちゃんは朝はちょっとだけ服装を気にして、でかけていった。
 案の定帰りは遅くて、帰ってきたときにはリビングでグースカピーという状態だったが、帰ってくると、いつものように酔っぱらいながら、ぼそぼそとつぶやく。
 「同期に昔話をしても、自分が思っているほど相手は自分のことを憶えていなくて、なんか切ない気持ちになった」とつぶやく夫ちゃん。
 そうだねー、みんな変わっていくねぇ。
 自分は変わってないつもりでいても、いつの間にか変わっているのかもしれないし、それぞれ自分の道を歩いていって、ベクトルがバラバラになっちゃうねぇー。
 たぶん、それが「大人になる」ということなのだろうと私は思う。だからこそ、その「大人になる」ということを一人でやり続けることがツラいから、みんな形はともかくパートナーを求める んじゃないかなあ。
 「結婚10周年になったら、パーティしようね」と夫ちゃん。
 「10年も続くのかねぇ、あたしたち?」と酒くさい夫ちゃんに毒づいたら、「ぇえー、続かないのぉ?」と、泣きそうな顔をされてしまった。あは、ちょっと意地の悪いことを言い過ぎたかな。