「えへへ」なヒトコマ

 0時過ぎに、電話が鳴ったので出たら、夫ちゃんだった。
 「いやー、ひやっとしたー。お風呂入ってたの?」
 「うん、なんで?」 
 「さっき電話したら出ないからさー、携帯にかけてもでないしー、入院しちゃったかと思った」
 「それはそれは、残念ねぇ。お風呂だったのでしたっ♪」
 さすがの夫ちゃんも正期産に入って、私が電話にでないとビビるらしい。
 仕事の状況を聞き、ちょっと世間話をする。そして、なんだか嬉しい私は、意地悪にもまた話を蒸し返してしまった。

 「ねぇねぇ、さっき冷や汗でた?」
 「でたよ。ヘソ曲げてるか、病院行っちゃったかどっちかなあーと思ったんだけどさ。ヘソ曲げさせるようなことしてないし…、とすると病院?って思ってさぁー」
 「やっぱり時期なのかなあ。前はこーいうことがあっても、心配しなかったのにねぇ」
 「いやー、もうそうは言ってられないよ」
 心配されて、ちょっとうれちい。だって、こんなに心配されてんの、初めてなんだもーん。
 仕事に支障がない程度に、思いっきり心配してくれぃー。