リンゴ、社会的に誕生!

 今日、正式に出生届が受理された。
 日曜日の夜に夫ちゃんが一人新宿区役所に提出、守衛さんに受け取ってもらったのだが、正式な受理は今日となったのだった。あれーまっ、私は正式に母になっちゃったよ。
 
 母親、ママ、ハハ…。これまでに経験したことが無かった私のポジション。正直言って、まだ全然慣れない。
 
 産んだのは私だけれど、妹ができたっていう感じ? 「え、私が母親? うっそー!」ってな感じ? 娘を呼びつけで呼んでみると妙な照れくささと、なんとなく居心地の悪い感じがこころに残る。居心地の悪い感じ…とは、たぶんこ目の前の生命に対する責任の重さだ。

 正直言うと、ちょっと待ってよ、この間まで私は妊婦さんだっんだよ? それがどうして早くも母親なわけ? って気持ちなのだ。
 「感情を伴う実感」と「想像でしかない実感」とは雲泥の差があるものだ。

 こんなことを実母に話したら「大丈夫よ、娘が母親にしてくれるから」と言われた。そうかなあ、私、本当に母親になれるのかなあ。夫ちゃんも「父親の自覚って芽生えるのかなあ」なんて言っている。私たち夫婦のもとに産まれた娘と、これから3人家族としてまとまっていけるのかなあ。

 でも、細かいことはともかく。目の前の娘は、いとしくてかわいい。
 おっぱいを求める口の開けかたはとてもチャーミングだし、色白なのでどんな色の洋服も似合いそうだし、とくにオーバーオールの似合う子になるだろうなあ、と私は勝手に思っている。
 
 お風呂に入るとお茶目なE.T.みたいな顔になるけど、お風呂あがりは、まるでかぐや姫のように神々しい、高貴なお姫さまみたいだ。

 今日は実父に沐浴をお願いした。30年ぶりだ〜と言いながら、とっても嬉しそうだった。”りんりんりん はちがとぶ〜♪”なんて楽しそうに鼻歌を歌っていた。

 リンゴが、周りを明るく照らしている。そのことが、私はとってもうれしい。
 名前は、娘のプライバシー保護のため、仮名でリンゴとさせてください。
 ハラ子からリンゴへ変わります。
 では、みなさま、これからも宜しくお願いします。