子どもの性別問題

「女の子、いいなー。女の子、欲しかったなー」。かねてから書いてるとおり、りんごちゃんが一緒に遊んでいる同学年のお友達は男の子ばっかりなので、男の子を持つママに初めて会うと必ずこの言葉を言われる。このセリフを言わなかった人の方が珍しいくらいだ。

私自身は、妊娠した時「男の子だろう」と直感的に思っていたくらいなので、お医者さまから女の子と聞いてびっくりしたくらいだ。だから、”女の子”にそれほど思い入れはもともとホントに無かった(ウソだと思う人は夫に聞いてほしー)し、女の子と聞いたからって飛び上がることもしなかったけど。

だから、みんなに「女の子、いいなー」って言われると、「そうかな?」って純粋に思う。そうして、その疑問をそのまま相手にぶつけてきた。「女の子ってそんなにいいかな?」すると、だいだい以下のような返答がかえってくる。

(1)「女の子とだったら、大きくなっても、一緒に旅行に行ったり、買い物行ったりできるじゃない? それが羨ましー」

(2)「男の子の洋服って、選択肢が少ないけど、女の子の服って、色んな服があって、カワイイじゃない?」

(3)「女の子だったら、お嫁に行ってもずっとそばにいてくれるじゃない? 男の子は女の人にとられちゃうから」

(1)については、「まあ、確かに」と思うところがあるのだけど、私自身は(2)については疑問だ。昔と違って、今は沢山男の子の洋服もあるし、私なんか普段女の子の洋服しか見ていないせいか、ちょっと男の子の洋服を見ると、「すごくセクシーだわ〜」とドキドキするくらいだ。

そして、最後の(3)を挙げる人が圧倒的に多いんだけどね、「じゃあ、りんごちゃんがいつまでも私のところにいてくれるタイプだと思う?」って聞くと、「りんごちゃんは自立心強いから、一人で海外に住むー!とか言っていなくなっちゃいそうだよね」って笑う。そうでしょう?(笑) 女の子だからって、みんながみんないつまでもそばにいてくれる訳じゃないよー、って。

それでも、「女の子、欲しかったなー」と言われると、ちょっと嬉しくもある。すごくおかしな比喩だけど、みんなが欲しがってる珍しい商品をゲットしたような、ちょっと優越感な気分?? 私も大人だし(笑)、あくまでも子供は授かりものなので、「えへへ、いいでしょ」なんて言わないけど、正直ちょっと得意な気分になっていたことは、否定はしない。

しかしながら、何度も言われていた「女の子、いいなー」って言う言葉が私の前だけの言葉であることを、最近、あるママを通して知った。


それは、先月の児童館後のランチのこと。ブログ読者ご存知のとおり、りんごちゃんが腸重積の疑いがあったあの頃のこと。りんごちゃんは児童館をおやすみしたので、その日は男の子を持つママたちだけが集まった日となった。

その場所で、どうやら「男の子って、なんてかわいいんだろう!」というテーマで盛り上がったらしい。それを聞いて、私はうぷっと笑ってしまった。なんだよー、「女の子をもてて羨ましー」なんて言葉は、私の前だから言っている建前だったのかっ!とがく然とした。

それから色んな経緯で、男の子のママに色々とホンネを暴露してもらうと、どうやら母親にとって男の子とは、やはりウワサに聞くけど『小さな恋人』のような存在らしい。

かつて恋人とプリッツの先と先を加えて食べ最後に「チュぅ」したように(古い? 笑)それを息子とやっているママ。プリッツだけではあきたらず、うどんやパスタを食べるときも、端と端とを口にくわえて、最後にチュぅーで食べていたり(笑)。

夫に「オレのパンツは?」と聞かれたときには「その洗濯物の山から取っていってー」と言うにもかかわらず、自分の息子のパンツにはアイロンかけてたり(笑)。息子には一番ご飯の美味しい部分を炊飯器から取り分け、野菜も一番新鮮なところを食べさせていたり(笑)。そして「だんなさんは?」と言うと、「あとまわし、あとまわし!」と皆口をそろえて言う(笑)。

そう、実は息子を持つママたちは、メロメロだったのだ。きっとお酒が入れば、もっともっともーっと面白い話が聞けるんだろうなぁ〜、と思う。

そんな暴露話を聞いて、私は「なにが女の子をもてていいだよだー」と思ってしまった。みんな、建前だけだったのねぇ、まったくぅ〜、ほんとに(笑)。


私自身は息子をもったことがないので、その感情はわからない。もちろん娘のことはいっぱい愛していて大好きだけど、「女なんて、究極のところこんなものよ」ということがわかっているだけに、息子を持つママよりはやはりちょっと冷めているのかなぁと思う。

だってさぁ、娘が「パパー」と親しく近寄り、パパに抱っこされたり、チュぅされていたりすると、複雑な感情が入り交じりカオスな感情が芽生えるんだもん。

「なんだよぅー、普段世話してるのは私だぞ」という娘に対する気持ちと、「娘の方が若くてぴちぴちでモチモチだもんね」というひねくれた女としての感情、それから「いいわね、あなたは一年中ハーレム状態で」という夫に対する感情、それからそれから〜、よくわからない感情が千々に入れ混じり、幼児性の高い私は大人でいれられなくなるのだ(笑)。

母親にとって、息子くんって、どんな存在なのかなあ。想像することしかできないけど、聞けば聞くほど、奥の深いエロスを感じたりもする。

いろいろ書いてきたけど、私が書きたかったことは、「女の子のママさん、”女の子でいいなー”」と言われても単純に悦に入っていてはいけません!ということです(笑)。母親と息子くんとの見えない糸は、まわりには分からないだけでかなーり濃厚なようですヨ!羨ましいですね。