BOOK:『おぼえているよ。ママのおなかにいたときのこと』

 唐突だが、私には胎内記憶がある。
 正確に言うと「<母のお腹のなかで感じたこと>を憶えていたこと」を、憶えているのだ(ややこしくてすみません、笑)。まあ、「明るい」とか「暗い」とかそんな程度だったような気がするんだけど、ね。
 だから、きっとお腹のハラ子ちゃんも憶えておいてくれるに違いないと信じている。そして、いつか言葉を喋るようになったらお腹のなかの話を聞いてみたい、それが、当面のわたしの夢だ。
 毎日恥ずかしながら、お腹に向かって話しているのは、もうそのためだと言っていい。
 その意味で、この本は、私にとっては夢がひろがるとってもいい本だった。
 7か月から胎児は耳が聞こえるんだもんね。  
 お腹のハラ子ちゃん、毎日耳を澄ませて聴いててね。