「生まれ変わる」こと
お風呂での会話。唐突にりんごちゃんが言った。
「ね、ママは生まれ変わるとしたら、何に生まれ変わりたい?」
近頃の小学生はこんなテーマでおしゃべりするのか!?
「何にでも生まれ変われるの?」
「うん」
「うーん、ママはね、石かな(笑)」
「え、なんで?」と、適当に言った言葉にりんごちゃんが怪訝そうな表情をする。
「ん? じっとしていられるから。りんごちゃんは?」
「私はね。とり!」
「どうして?」
「だって、空を飛びたいもん」
♪“翼をください”が大好きなりんごちゃん。音楽の授業で習ってから、お風呂でもよく腹式呼吸で歌っている。
確かに4歳のころ、「私は天使だったの。生まれるとき、神様のところに羽を置いてきちゃったから、羽がなくてさみしいんだよ。だから鳥が大好き!」って言っていたなあ。
友人のママに「“翼をください”が、やたら好きなのよね」と言ったら、「やっぱり人間にとって飛びたいという欲求は永遠のものだからじゃない?」と言われた。なるほど。
「でもね、ママ、さっきウソ言っちゃったかも。生まれ変わりってあるかどうか本当はよく分からないんだけど、本を読んでたらね、石は植物に生まれ変わったりはするけど、人間はもう人間に生まれ変わるか、神様に生まれ変わるしかないんだって」。
すると「そうだよ」と知ってるかのようにりんごちゃんが言った。
…なんなんだ〜〜!
「だって、私、神様が合格!って言ったったから、生まれてきたんだもん。ママも合格って言われたんだよ。良かったね(^^)」と上から目線。
「ところで、ママは何を目指してるの?」
「強くて優しい、いい人間になることかなぁ」。こう言う以外、7歳の子供にほかになんて答えればいんだろう…。
「私はね、天使だよ。もっと上品な天使になるの。でも、これがなかなか難しいんだよねー。神様になるのは大変だよねー。私は泣き虫だし。修行がたりなくて、神様にはなかなかなれないよ」とまるで大人みたいな口ぶりで言う。
「ママは神様を目指しなよ。ママならできるよ!」
苦笑……。
りんごちゃんとの会話は本当に面白い。こんなテーマでも延々と話が続く。
女の子だからか。この子の個性なのか。
りんごちゃんて、やっぱり何か独特のワールドがある気がするのよねえ……。