■映画『マジックツリーハウス』

りんごちゃんがクラスで流行っているという映画を一緒に見に行った。寒い日だということもあるのか、映画館は大盛況。1時間前にチケット売り場に行ったのに、もう前の席か一番後ろの席くらいしか空いてなかった。りんごちゃんの希望で前から3番目くらいの席に座ったため、首が痛くなったけど、内容は良かった。私の苦手な冒険ファンタジーだけど、テンポよくコミカルで楽しかった。宮崎アニメとはまた一味違った感じ。この映画が広く受け入れられているのは分かる気がする。

■子どもというスパイス

妊娠する前、よく祈っていた。「個性的な子を授けてください…」と。何に祈るわけでもないけど、なんとなく。男の子でも女の子でもよかったけど、私は個性的な子と一緒に暮らしたかったから。

普通の子、いい子の育児は私はつまんないとおもった。私の性質上、そういう子だと私は育児に飽きちゃうだろうと思った。だから「個性的な子を授けてください…」と祈った。そして、勝手だけど「うんと変わり者だと私のキャパオーバーになるので、ちょっと変わってる程度でお願いします」と付け加えた。

えへへへ…。そしたら、その通り、ちょっと面白い子がやって来た。

娘の愛読書は、『人体絵本』だ。骨格や筋肉、血液の流れ…などがかなりリアルに載っている。「ちのはなし」「あしのうらのはなし」「かさぶたくん」「はなのあなのはなし」など、身体のことを分かりやすく書かれた絵本が大好きだ。

将来、昔科学室でみたような骨格の模型を欲しがりそうだなぁ(あれ、結構お高いのよねぇー)。ウチの娘くらいだろう、胆汁(たんじゅう)や脛骨(けいこつ)なんて言葉を知ってる3歳児は。

こんなふうに、年中、身体のことを知りたがる。私が生理中の時もトイレにずかずか入ってきて、「これ、なーに?」「どこから血が出るの?」「血がでたら、かさぶたができるの?」と私は質問攻撃をうける。

「血が出るのはね、赤ちゃんが産めるってことなんだよ」と教えると、「そうなんだー、りんちゃんはまだ血が出たことないから、あかちゃん産めないねー。はやく血が出ないかな〜♪」と自分のお尻を覗いたりする。

魚をとりわけてあげれば、「骨見せてー」と言うし、フライドチキンを食べながら、「これは鳥さんのどこの骨?今どこの筋肉食べてるの?」と聞く。外科医は、手術後でもレバ刺し食べられるらしいけど、もしかしたら、彼女はそういうタイプなのかもしれない。

子どもの好奇心というライトは凄い。一緒に勉強していると私まで楽しい。その目の光がキラキラしているのは、純粋だからなのだろうか? 

「血はコワい」とか、「科学室はコワい」とか、「臓器は気持ちわるい」とか…そんなふうに私に教えたのは一体誰だ? いつから私はそう思うようになっていたんだ?」と鑑みてしまう。知らないところですり込まれた先入観はおそろしい。他人の体験で、無意識に自分の世界を狭めてしまうのは、ホントもったいない。

子どものおかげで、一度閉じかかっていた世界の扉がまた一つ開く。それが、たぶん子育ての醍醐味なのだろうと思う。

■フラッシュバック

昨日は幼稚園をお休みした。先週末からごくたまにお腹が痛いと言っていたものの、家のなかを走り回っていたし、元気だった。月曜日は、すこしウンチがゆるいかな〜と思っていたものの、幼稚園からも元気に帰ってきた。

そして昨日、火曜日。いつもは幼稚園に行きたくて、園バスの来る30分には準備完了!して、まだバスの来る時間じゃないのには「ママ、はやく行こう〜♪」と張り切って靴を履いているりんごちゃんが、「今日は幼稚園をお休みする」と言う。「え!?」と私は面食らってしまった。いつもは行く気満々の彼女が「行かない」と言うなんて!!お弁当も頼んじゃったぞー!(この日は仕出し弁当の日だった)

確かにウンチはゆるい。だけど、咳も鼻水も熱も出てないし、大していつもと変わらない状態じゃないか??

りんごちゃんは楽しいことが目の前にあるとそれに没頭するタイプなので「幼稚園に行ってごらん? それでも本当にお腹が痛かったら、先生に言えばいいよ。ママ、お迎えに行ってあげるから」。そう言って、私は少々のことで休む子にはなって欲しくないことを伝えた。だけど、あまりに休むと言ってきかないので、休ませて様子をみることにした。

すると、1日のなかで何度も"あの事件"のことを語った。それは約2週間前のこと、りんごちゃんがすべり台にのぼっていたら、K君がりんごちゃんの首もとを両手をグーにして、押し付けたというのである。りんごちゃんは「こわかった。苦しかった」と言った。「先生!って叫ばなかったの? やめて!って言えなかったの?」」と聞くと、「言えなかった。こわかった」。

りんごちゃんは肌がもちもちだからか、老若男女問わず、街中でも電車のなかなどでもスキあらば顔から足まですぐ触られるタイプた。なので、私は「NOを言うこと」を事あるごとに教えてきた。女の子だし、自分の身は自分で守ることを教えたかったからだ。そのせいか、親にもNOをはっきり言うけれど(苦笑)、”イヤなものはイヤ!”それでいいと私は思っている。なのに、言えなかったなんて…! 

どうやら他のお友だちには言えているようだ。りんごちゃんの通う幼稚園は年中から年少まですべてのお友達が一緒に遊ぶ。彼女の顔なのか雰囲気なのか、よく「おにーちゃん、おねーちゃんやおともだちに抱っこされるのがイヤだ」と愚痴っている。意志の強い彼女にとって、身動きとれない状態になるのはイヤなのだろう。

その日も、「あかねちゃんに抱っこされたのがイヤだった」と話していた。「やめてって言えた?」と聞くと、「うん、言った。言ったらやめてくれた」と。だから、よっぽど、K君に首をしめられた時は首をしめられていたから声をあげられなかったか、こわかったのだろうと思った。

1度だけさらりと先生にこの事件のことを話しておいた。「ま、子供がやることだから色々あると思いますし、まだまだ発達ざかりの子がすることですから色々あると思いますが、ちょっと注意してみてください」程度に。先生は、この事件の決定的なシーンは先生は気づかなかったようだ。まだまだ先生はママと離れて泣いてる子を抱っこするので忙しい。だけど、お友達のみやびちゃんはその決定的シーンを見ていたという。

まだまだリアルと妄想を話している三歳児。私は現場を見てないし、だから、どこまでりんごちゃんが本当のことを話しているか分からない。だからこそ、先生にはさらりとだけ言ったのだけど…。

でも、脳内にフラッシュバックして1日幼稚園を休みたくなるほど、彼女にとって問題は大きかったようだ。言語化して私にはっきり訴えるまで、起こったことを整理できるようになったのかもしれない。

夜、お布団に入ってから「りんごちゃんが先生に言うことで安心できるなら、ママ一緒にもう一度先生に言ってあげようか?」と言うと「うん」と言う。イヤなことはイヤという彼女だから、この「うん」の意味は大きい。

「ママはいつでもりんごちゃんと一緒だよ。ママはいつでも味方だからね」とハグしてあげたら「ありがとう」と言ってりんごちゃんは涙した。

このことを夫に話すと、父親らしい冷静さで「親が言うのもいいけれど、結局はりんごちゃん自身が乗り越えていかなきゃいけないことだよ」と彼は言う。むむぅー。

さて、いよいよ今日だ。お迎えの時間が迫っている。「先生には連絡帳に帰り際にお時間ください」と書いておいた。さて、どうなるかな。社会人がよくなる五月病程度でりんごちゃんの心が軽くなればいいけれど。

■他人の痛み

ちょっとしたことがきっかっけで書く気が失せて、そのまま放置。ごくたまーに覗いてみたりしたのだけど、今日はちょっと書いてみる気になった。1年何ヶ月ぶりだ?? もう見てる人いないだろうなー。

今年4月にりんごちゃんは幼稚園に入園。2歳半からプレ幼稚園に週2回通っていたせいか、あっという間に幼稚園に馴染み、本人は土日も幼稚園に行きたがるほど幼稚園が大好きだ。

そんな娘が昨日思いもよらぬ行動をした。他人の痛みを思い出して大泣きしたのである。

それは夕飯の時だった。サンマを口に運びながら、「たくと君がY君に叩かれてかわいそうだった…」とわんわん泣くのである。私は思わず目をぱちくりさせてしまった。自分以外の人のために泣くのを見たのは、初めてだったからだ。

娘も他人のいたみがわかるくらいにまで成長したんだな〜と、……じんわり感動。これが園という集団生活で得る一つの成果なのかもしれないなあと思う。

連日、秋葉原の無差別殺傷事件が報道されている昨今、親として遺族の方の気持ちを思うととてもやりきれない。と同時に、やったことは許しががたいことだけど、加藤容疑者のソコに至るまでの痛みの深さに思わず思いをはせてしまう。

2歳と3ヶ月と6日目

■ルックス:「人形っぽい」

先日児童館に行ったら、初めて会ったママに「お人形さんみたいねー」と言われた。内心「また言われたか、うほっ!」と思う。

「人形っぽいねー」と言う褒め言葉(?)は、0歳時時代から言われてた。りんごちゃんを連れてると、バスに乗っても、電車に乗っても、児童館でも言われるので、赤ちゃんに対しては誰に対しても使われる褒め言葉なんだろうな〜と思っていた。けれど、どうやらそうじゃないらしいということが親しくしているママを通して知った。

なぜなら「あちこち児童館に行ってるけど、りんごちゃんみたいにお人形っぽい子って見たことが無いわ」って言われたから。そして、その時やっと私は「ん? 人形っぽいって誰にでも使う言葉じゃないのかぁ」と思い至ったのだった。

周りの人が言うことには、顔や表情、仕草など全体がお人形ぽいらしい。ま、私からすると、可愛くてしょうがないけどさ(親バカ(笑))。でも、なるほど、それで「触ってもいいですか?」と言う人や、突然触ろうとする人が多いのかぁ、と腑に落ちたのだった。

親しいママたちからは「だいたい0歳児時代で人形っぽさって抜けるのだけど、りんごちゃんは2歳過ぎても人形っぽいわね〜。いったいいつまでお人形っぽいのか、。楽しみだわ−」って言われている。そう言われて、よく見てみれば、ジャンプしたり踊ったりする姿もお人形っぽいわね〜。

こんなことを書いているのは、もうそろそろお人形っぽさが抜けてくる時期かしら?と思っているからだ。いつまでも可愛いお人形でいて欲しいけど、そうもいかないだろうしね〜。


■ルックス:「ハーフみたい」

思い出したので、もう一つ。「お人形っぽい」とあわせて、もう一つ言われるのが「ハーフみたい」って言葉。「ダンナさんはどこの国の人なんですか?」って言われたりするのは、日常茶飯事。

英語教室の無料体験なんかに行くと、ハーフだからバイリンガルにさせようと思っているんだろうと思い込んでるママがいる(笑)。うちの夫ちゃんはよく中国人と間違われてはいるけどさ。とにかく英語圏の人には見えないのよ?(笑)


■「おはなさん、いたいいたい、えーんえーん」

枯れてるお花を見ると、「おはなさん、いたいいたい、えーんえーん」と泣き真似をする。そのまま優しい子に育ってね〜。


■「とりみたい〜」

洗濯ホースを手で動かして「くねくねくねくね、ヘビみたい」。自転車に乗って「とりみたい〜。たのしいねー」と言う(手を離して鳥の真似をするので、非常にあぶない(涙))。夫も私も比喩表現が多いせいか、りんごちゃんも比喩をいっぱい言うようになったわね。

2歳と2ヶ月と26日目

■快適!電動自転車生活♪

りんごちゃんのイヤイヤ期が終了し、会話ができるようになったこと、また時節的にあたたかくなってきたことも手伝って、この間の日曜日に電動自転車を買った。

自転車に乗るのは実に10年ぶりくらい。初めての電動だし、しかも子どもを乗せることになるし、どうなることやらとビクビクしていたのだけど、1日で慣れた。しかも、とても楽しい。春の風がとっても気持ちいい。

後ろに乗せてりんごちゃんと会話しながら乗ってるのだけど、「じてんしゃ、たのしいね。じてんしゃ、だーいすき」などと嬉しそうに言うので、良かったワ☆

ただ、ヘルメットが大き過ぎるみたいで、降ろす頃には目のまえがヘルメットで覆われてることがしばしば。りんごちゃん頭小さいからなぁ。けっこうキツくヘルメットかぶせてるのだけど、どうしたもんかなぁ。


■某英語教室の無料体験

もうすでに1年間英語教室に通っているのだけど、今日は来月から近所に開校するという別のお教室の無料体験に行ってみた。

1時間の体験レッスンが終わったら、先生や周りのママたちがぐわわぁ〜っと近寄って来て、次々に「りんごちゃんて、英語理解してますよね? なにかやってるんですか?』と聞かれたので、すごくビックリした。

やったことと言えば、お教室に1年通ったことと家で少し私が英語喋ってるだけなんだけど、けっこう効果があったみたい。お教室が違っても、違うネイティブの先生のおしゃべりでも、確かに言うことを理解していたようだった。

家でも、私が英語で喋れば英語で返事するし、日本語で喋れば日本語で返事するので、どうやら日本語と英語の言語の違いは理解している様子。混乱するようならやめさせようと思ったけど、今のところ心配するほどではないので、まぁいいかな。

見学したものの、結局、今日のお教室はどうも詰め込み的に英語を教えていて好きじゃないのでやめた。身体を動かしっぱなしの五感に触れるスタイルのほうがりんごちゃんには向いている。


■「せいこう」「しっぱい」にまつわるつぶやき

両足ジャンプでジャンプのあとの足が両足揃えられポーズを決められると「せいこう♪」と言い、着地の足が片足ずつつになったり、よろけたりすると「しっぱい♪」という。

でんぐり返しをして、うまく回れなかったり、ラインが曲がったりすると「しっぱい♪」と言う。直線のラインで回れると「せいこう♪」と言う。

「しっぱい♪」と言うりんごちゃんのニコニコ笑顔を見ると、本来、失敗て成功と同じくらい楽しいものなんだろうなーと思った。だって「せいこう♪」と言うときと「しっぱい♪」と言うときの笑顔はまったく一緒だもん。

それなのに、それなのに、大人になるにつれ、どんどん失敗がこわくなっちゃうね。なんでなんだろう。2歳児の彼女は「しっぱい♪」と満面の笑みで言うのに、人は一体いつから失敗した時に失敗を楽しめなくなっちゃうんだろう。もしかして、私って、ものすごく貧しくて寂しい人間…??

こんなことをぼーっと考えてたら、「ママ、見て見て! でんぐり返しするよ!」と肩を叩かれた。彼女の強さと豊かさに、負けそぅだー、ううう。